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月刊「熊本郷土史譚通信」会報 第32号
特集 菊池第十五代武光の事績(5)
-「菊池松囃子能」の詞章と起源-
文責 堤 克
彦(文学博士)
熊本郷土史譚研究所の堤です。
今回は、 「菊池松囃子能」の詞章と起源
その導入部分を紹介します。
はじめに-
菊池市の「秋季大例祭」は、菊池神社の祭で「新宮さん」の愛称で呼ばれています。毎年十月十三日には、「松囃子能」が菊池高校正門横の「将軍木」前にある「松囃子能場」で奉納されます。平成十(1998)年十二月十六日には、国の「重要無形民俗文化財」に指定されました。
「松囃子能」は、第十五代菊池武光が10歳前後で京都を離れ、10年程かけて菊池に到着した「征西将軍宮」懐良親王を慰めるために、京都で流行の芸能を菊池に持ち込んだと伝えられています。
「将軍木」には、「征西将軍宮」懐良親王の手植えとか親王愛用の杖が根付いたなどの伝承があり、樹齢は650年と推定されています。また懐良親王の死後、「将軍木」は親王に見立てられた神木であり、江戸期には「松囃子能」そのものが大事な神事でした。「松囃子能」が中止された時は、必ず隈府町に大火があったと伝えられています。そして今日まで「松囃子能」は継承されてきました。
今回は「松囃子能」の「詞章」(謡い)やその起源について検討します。また「民間芸能史」の位置づけでは、研究者の諸説を紹介し、若干私説を交えて考察を試みてみたいと思います。
熊本郷土史譚研究所では、毎月15日に「くまもと郷土史譚つうしん」
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熊本郷土史譚研究所 代表 堤 克彦